未経験から軽貨物運送業を初められる際に、まず検討するのが軽バン(黒ナンバー)の準備ですよね。
車両を準備する方法としては、カーリース、新車購入、中古車などがありますが実際どれを選べば良いのか分からない。私の経験だと格安の中古車を購入して始めることが費用負担と事業としてのリスクの小ささのバランスが良くおすすめです。
では実際に詳しくご紹介したいと思います!
当記事はこんな方向けです
- 未経験から軽貨物を始められる方
- 軽貨物(黒ナンバー)車両の購入を検討されている方
- アマゾンフレックスやフードデリバリーをやってみたい方
- 業務委託で軽貨物の仕事をやってみたい方
当サイトの情報は、筆者が実際に軽貨物を事業を始めた際に経験したレビューです。
軽貨物車両の使用状況や、働き方には個人差があります。特にギグワークなどをお考えであれば多種多様なワークライフとなることが考えられます。
あくまでもネット上にある口コミの一つとして参考程度にご覧ください。
筆者はアラフォー未経験からスタートしました。
まず、筆者の私も異業種から軽貨物運送業を開業しました。
以前までは、機器メーカーでの資材購買関係の仕事や、WEB関係の仕事に携わっていましたが
軽貨物事業はその兼業として立ち上げました。
もちろん、企業配送や宅配なんていうワードは開業するまで一切聞いたことがありませんでした。
兼業ということで、当初はアマゾンフレックスのオファーを上手く組み合わせながら稼働していました。
まだまだ軽貨物事業を語るには浅い経歴ではありますが、
経験豊富な先輩方と出会うことができた事。
また仕事が性に合っていたようでそのまま軽貨物事業を継続しています。
ギグワークやスポット、定期案件などを経験しました
私が実際に経験した案件についてです。
全て軽バン(ワンボックスタイプ)で配送が可能な案件になります。
- アマゾンフレックス
- フードデリバリー
- PickGo(ピックゴー)
- 緊急配送業者からのスポット便の請負
- 食品の配送(常温)
- 医薬品の配送(企業配)
- 自動車部品の配送(企業配)
格安中古車からスタート、現在はリース車両・日産NV100クリッパーバン
私が現在稼働する際に使用している日産NV100クリッパーバンです。
経費計上の明解の良さからリース契約をしています。

実はこちら2代目の車両にとなりまして、初代の車両は乗り出し22万円で購入した10年落ち以上、15万km越えエブリィでした。
型式の古いバンも稼働するには素晴らしい車両なのです。
ですが、なにぶんボロボロ・ポンコツの中古車でオイル漏れや変速不調などのトラブルが何度か続いたことがきっかけで新車リースに乗り換えました。
未経験なら格安中古車 or レンタルがおすすめ
まず、未経験で開業される方に私がおすすめしたいのは
格安の中古車を調達してくるのが良いと思います。
なぜかと言うと未経験の場合は、軽貨物運送業そのものが自分に合っている仕事なのかどうか分からないからです。
免許さえあれば誰でもできる仕事と言われている業種ですが、宅配を筆頭にやってみるとかなり難しく感じることが多々あります。
運転技術と、効率よくルートを回るためのコツや経験が必要なある種の職人のような仕事と言って良いかもしれません。
車両を先に購入したもののやってみたら自身に全然合わなくてすぐ辞めたくなった。。。
そんなことになれば、車両の負債しか残りませんので要注意したいところ。
収入が途絶える & 支払いが迫るというとんでもなく大変な目に合います。
ある程度、軽貨物の仕事に慣れるまでは手持ちの資金で一括購入できるような格安中古車で事業を開始するためにもおすすめしたいです。
ちなみに、仕事を運送業者を経由して請け負う場合は、運送業者が車両をレンタルしてくれるところも多いです。
求人サイトの募集要項などに「車両貸出可」など記載がある場合は相談してみるのも一つの方法です。
アマゾンフレックスやフードデリバリーなどマッチングアプリに登録する場合は本人名義の車両が必要になりますので、レンタカーでの登録はできません。
軽貨物車は所有していた方が仕事の条件が良い傾向
上記のように仕事探しと同時に運送業者から車両をレンタル・リースする方法があるとお伝えしましたが
開業時に、車両を自分で用意して持ち込みできる状態に準備しておいた方が選べる案件の幅が広がりやすく、単価(報酬)などの条件も良いものを紹介してもらいやすい傾向があります。
金銭的な余裕が全くない、カーローンが組めない、自信の名義ではレンタルやリース契約ができないなどの事情がないのであれば仕事を探す前に車両は準備しておいた方が賢明だと思います。
アマゾンフレックスや、PickGo(ピックゴー)、フードデリバリーは、車両の持ち込みが必須となりますから言うまでもないですよね。
未経験なら40万円以内の格安中古車がおすすめ
長々な前置き説明となりましたが、私の結論としては未経験から軽貨物運送業を開業する際、車両の準備として40万円以内で買える格安中古車を購入するのがおすすめです。
40万円以内であればたとえ軽貨物業が自分に合っておらず、すぐ辞めたくなったとしても少しだけ我慢して頑張れば3ヶ月程度でペイできる金額だからです。
逆にあまりにも安すぎると軽貨物業は距離を走りますので、トラブルのリスクを考えるとそこそこのお金は出した方が良いと思います。
あとは自分の仕事道具ですから愛着の湧く車両を選びましょう。
将来の働き方を見据えて車種・形状タイプを決めていく
次に、車種や車両の形状タイプについてです。
最初は軽バン(ワンボックス)で良いと思いますが、車両の形状によって請け負う案件の種類や業種などがある程度変わってきます。
将来の働き方や、時間帯、業種、短距離なのか長距離なのかなど、自分の働き方に合わせてどんな車両を持っておけば案件の引き合いがあるのか経験を積みながら決めるのがおすすめです。
ワンボックス or 幌車トラック or 冷凍車 / 冷蔵車どれにする?
軽貨物運送業で使用される車両は大きく分けて3種類あります。
- 軽バン(ワンボックス)
- 軽トラック・幌車
- 冷凍車・冷蔵車
軽バンは比較的流通量も多く、安価で購入することができます。
幌車は幌の別途購入・劣化と共に買い替えが必要。冷凍車・冷蔵車は車両価格・ランニングコスト共にとても高額ですがワンボックスとは異なった仕事を請け負うことができます。
幌車は背丈が高く大きな荷物が乗るので引っ越しや、家具の配送。冷凍車や冷蔵車は鮮魚や生もの、低温管理が必要な薬品などの配送。いずれもワンボックスでは対応できない案件があると言うことは知っておきたいところです。
ギグワーク中心なら軽バン(ワンボックス)
本業との合間に副業として始めてみたい!
まさに私がそうでしたが、ひとまずフードデリバリーやアマゾンフレックスなどのギグワークから検討されている場合は、軽バン(ワンボックス)を選んでおけば問題はないかと思います。
ワンボックスなので、日常に使用しようと思えば十分可能ですしスタンダードな車両ですよね。価格も手頃なので未経験から開業される場合はまず選んでおいて後悔することは少ないと思います。
市場にどんな仕事があるのか把握する
軽貨物の仕事に慣れてきたら、色々な案件に興味が湧いてきます。
そうすると、自分が得意な仕事や、面白そうな仕事、人気のある仕事、単価が高い仕事など色々な案件を見かけることになりますから、どんな仕事を受けたいのか考えながら車両タイプを変更していく、または増車するなどで理想の働き方を目指すことも可能と言えます。
軽貨物の市場にどんな仕事があるのか、自分はどんな仕事が得意なのか?
学んだり調べたりと、経験しながら稼働する車両を検討するのが良いです。私自身も勉強中です。
いきなり軽バンリースは失敗するリスクあり
次に軽バン(黒ナンバー)車両をリース契約する場合です。
リースは全ての経費がコミコミになっているプランがあり個人事業者にはとても便利です。
ただし、未経験からの軽貨物で初めて車両を用意する場合はリスクが伴います。
詳しく書いてみましたのでご覧になってみてください。
カーリース契約は簡単に途中解約できない
軽バン(黒ナンバー)専門のカーリースサービスも多く、黒ナンバーも全部おまかせで取得してくれる便利なリース会社が多いです。
ただ、リース契約は3年、4年などリースの償却期間が決まっており途中解約ができません。
どうしても解約したいと言うことであれば残りの残債を全て一括で支払わないと契約は解除できないため要注意です。
軽貨物を辞めたくなったけど、リース契約があと3年負債が残っている…
なんてことになったら悲惨です。
決して車両を返却して清算できると言うわけではありませんので、契約前に簡単でも良いので必ず運用計画を立てることをおすすめしたいです。
コミコミ価格だから費用総額が高額になりやすい
リース契約は、車両のメンテナンス費用や故障時の修理代、オイル・タイヤなどの消耗品代、車検代、税金、保険など全てが含まれている場合が多いです。そのため費用総額が高額になります。
任意保険などは、普通の乗用と比べてかなり高くなることはよく知られていますが、オイル交換費用やタイヤ交換など軽貨物の仕事をしていると消耗は激しく頻繁に交換が必要になります。それらが含まれているためです。
実際に私もNV100クリッパーバンをリースする際に見積もりを確認しましたが4年間のリース契約で200万円近くになるためかなり高額なのが分かるかと思います。
NV100クリッパーバンを新車で購入すると100万円前後でしょうか。
新古車などを探せばもっと安くなると思います。車の使い方にもよりますが新車購入とリース迷われているのであれば、実際に販売店に問い合わせて見積もりしてみる必要があります。
軽貨物の仕事を続ける上で経費計上が明瞭・超簡単
個人事業を行う上でのメリットをご紹介してみます。
軽貨物事業を開業したら、確定申告をするために毎月の経費計上をすることになりますよね。
その際にリース契約はとても便利。
全てがコミコミの契約内容であれば毎月のリース支払いと、ガソリン代を計上する程度で済むのでとても簡単で明瞭になります、数字が苦手な方や経理アプリを使って損金計上する事務作業が面倒な方にはとても嬉しいポイントです。
軽貨物事業って言うと経費計上するものが少ないようなイメージですがそんなことはありません。細かい支出を拾っていけばかなりの項目数になります。
私は、経費計上を保険、部品代、オイル代などいちいち項目ごとに打ち込むのが面倒なので時短にもなり助かってます。
車好きには物足りないかも…
何かと細かい手間が減って便利なリース契約ですが、車好きには物足りないかもしれません。
軽貨物事業者の方は、車好きが多いと思いますがカスタムができません。
タイヤやオイルなど好きな銘柄を選ぶことはできませんし、インチアップをすることもできません。厳密に言えば交換は可能ですがリース契約内のサービスを受けられなくなる可能性があるのでこだわりのある方や、人違った車両を楽しみたいなど。
そもそも仕事用なのでそんなに派手なカスタムはしないと思いますが、そんな時は車両を購入するのが良いです。
私も流行りのブロックタイヤなど履かせてみたいと思うことがありますが、タイヤ消耗品交換のサービスが付帯しているのでノーマルのまま乗っています。
資金に余裕があれば新車購入が長持ち・愛着が湧く
開業時の資金に余裕があり、これから長い目で頑張っていこうとお考えの場合は新車購入も検討されると思います。
リースと比べて車両値引きにも柔軟ですから安く購入することができますし、新古車専門店で探すなどの方法があります。
新車ですから、長持ちしますし長期保証も充実している販売店が多いです。
ピカピカのマイカーはやっぱり嬉しいですし、仕事の相棒として頑張ってくれるわけですから
乗れば乗るほど愛着が湧いてきます。
軽貨物は新車でも初回車検が2年後
乗用車の場合は新車で購入すると初回車検まで3年ありますが、軽貨物の場合は新車から初回車検まで2年です。
トータルで費用を経費はリースより安く済ませる手段がある
新車購入の場合は、トータル費用をリース車よりも安く済ませる手段があります。
- 購入時に値引き交渉を頑張る、新古車専門店を探す
- 不要になったらローン中でも売却できる
- 格安車検や通販タイヤなどでランニングコストを抑える
- 保険料の等級が上がるとだんだん安くなる
サービス内容が決まっているリース契約の場合は概ね必要な金額が決まっています。
それに比べて、新車購入の場合は購入先は色々ですから時間をかけて探したり、工夫をすれば安く済ませることも可能。
もちろん経費計上や購入手続きの手間はリースと比べてやることが多いですが支出・損金そのものを抑える方法がたくさんあります。
使用状況や年間走行距離によって購入するかリースにするか比較してみてください。
新型車は高性能で概ね燃費が良い
最新モデルはやっぱり高性能で安全性能が高いです。
何より軽貨物運送業の実際の利益に直接影響するのが燃料代の節約。
新しいモデルほど燃費が良くなっていることがほとんどなので検討要素の一つとして知っておきます。
コスパ重視なら新古車〜低走行・5年以内の中古車
初期投資の負担と、購入後のランニングコストのバランスがよくコスパが良いのは新古車〜低走行で5年以内の中古車だと思っています。
特にモデルチェンジ直後や、3年落ち以上のモデルになると値段がガクッと下がるタイミングでもあり、尚且つそこそこ新しく状態の良い中古車が多いので狙い目です。ショップによっては新車並みの長期保証もあるデメリットは少ないです。
3年落ち・5年落ちあたりは流通量が多く値段が下がりやすい
乗用車として使用されていた車両の車検タイミングとなる3年・5年落ちあたりは流通量も比較的多いと言われており、リーズナブルな値段の中古車が多いです。
「乗用車(黄ナンバー)として」がポイント。黒ナンバーのように距離が伸びすぎていたり、傷だらけだったりあまり酷使されていない車両を選ぶと良いです。低走行で80万円以下で購入できる中古車も多いので、新車よりもコスパ良い買い物になることが期待できます。
中古車は運とタイミングで良い車両と出会える要素があるので、中古車販売店をハシゴしたりこまめにチェックしてみるのがおすすめです。
オークション代行でお願いして希望条件に近い車両を探してきてもらうのも方法です。
運用しやすい入手方法で選ぶのがおすすめ
いかがでしたでしょうか?
新車購入・中古車購入・リース・レンタルについてご紹介しました。
それぞれ特徴が異なりますから一概にどれが良いと言うわけでなく使用状況や手持ちの資金によって決めるのが良いと思います。
今回ご紹介した内容とまとめておきます。
- 未経験で開業当初:リース・レンタル、償却が早い40万円以下の中古車
- リース契約:諸経費・保険料コミコミプランがあり経費計上がしやすい
- 新車購入:最新の高性能・低燃費車両が手に入る・値引き交渉がしやすい
- 中古車購入:初期投資とランニングコストのバランスが良い
軽貨物運送業を開業される際の少しでも参考になっていれば幸いです!